
色んな素材の枕を試してきましたが、結局枕選びで最も重要なのは『枕の高さ』です。
枕の高さが合っていなければ、いくら素材が良くても快眠することはできません。
寝具メーカーの店舗に行けば高さを合わせてくれますが、なかなか行く機会ってないですよね。
そこで、ここでは柔道整復師で徳永接骨院院長を務める立林幸汰さんのアドバイスを元に、枕の理想的な高さと、自宅でもできる正しい枕の高さの測り方を紹介します。

イラスト付きでわかりやすく解説しますので、参考にしてみて下さい。
目次
理想的な枕の高さとは?
枕の理想的な高さは、枕と首の間に隙間ができず、しっかり密着している状態がベスト!
角度的には、鼻先から口先までの角度が5度くらいあって、少しアゴが引いてる状態が理想的な高さです。

- 肩口から頭にかけての直線が、10~15度の傾斜
- 鼻先から口先にかけての直線が、5度の傾斜(少しアゴを引いた状態)
枕が高すぎると、仰向けに寝た時にアゴが胸に近づき過ぎ、のどが詰まったような形になります。
逆に枕が低すぎると、アゴが天井に突き出すように上向き、首の後ろ側が圧迫されて苦しくなってしまうんですね。

↑仰向け寝で枕が高すぎる場合

↑仰向け寝で枕が高すぎる場合
例えば、枕が高すぎると、マットレスと首の間に隙間が生まれてしまい、首の負担が強くなってしまうんですね。

この状態を続けてると、首こり・肩こりの原因になります。
横向き寝の場合の理想の高さ
枕の高さを横向き寝で考えた場合、背骨から頭までのラインが一直線になっている高さがベスト!

横向き寝は肩幅が枕の高さになるため、仰向けで寝る時よりも高さが高くなります。
にも関わらず、仰向け寝と同じような枕の高さで寝ると、枕の高さは低くなりがち。
横向きで寝た時の枕の高さがあっていないと、肩がつぶれてしまったり、首が変な方向に曲がってしまったりして、首・肩に負担がかかってしまいます。

↑横向き寝で枕が高すぎる場合

↑横向き寝で枕が低すぎる場合
横向き寝で枕の高さが低いと、肩や腕がつぶれてしまったり、首が変な方向に曲がったりしてしまいます。
それをきっかけに肩こりや首こりの原因になりますので、横向き寝の場合でもしっかりと枕の高さを合わせる必要があります。
枕の高さの測り方3STEP
それでは、次に仰向け寝の場合の理想的な枕の高さの測り方を解説します。
枕の高さを計るためには、長さを計るメジャーさえあれば、簡単に自宅でも測ることができます。
- STEP.1 首のカーブの深さを計る
- STEP.2 首のカーブの深さに+2センチする
- STEP.3 枕を調整して寝てみる
STEP.1 首のカーブの深さを計る

引用元:めりーさんの高反発枕
最初に、あなたの首のカーブの深さを計っていきましょう!
まず壁を背面にして、直立します。

- 若干アゴを引く
- 無理やり頭を壁に付けない
直立する時も、理想的な寝姿勢と同じように、若干アゴを引きましょう。
さらに、寝る時もマットレスと頭はくっつけないですし、無理やり頭を付けようとすると高さが変わってしまいます。
なので、自然な感じで直立するようにしましょう。
壁を背面に直立したら、壁から首の一番深いカーブを描いている部分の距離を測ります。

この高さが、あなたの枕の高さになります。
男性:5センチ~6センチ
女性:3センチ~4センチ
ちなみに、僕の場合は、約6センチでした!
この首のカーブは、骨格や筋肉の付き方によっても変わりますので、必ずご自身で測ってみましょう。
STEP.2 首のカーブの深さに+2センチする
STEP1で計った首のカーブの深さに、2センチプラスした高さが、理想的な高さになります。
その理由は、枕を頭に載せた時に、枕が少し沈むからです。その誤差が約2センチくらいだということです。
この長さは枕やマットレスの柔らかさやによって変わりますが、微調整はSTEP3でやりますので、まずは+2センチくらいでOKです。
僕の場合は、【6センチ+2センチ=8センチ】が理想的な高さだと言えます。
ですので、ネットで購入する時にサイズが分からない時は、STEP2までの高さで選ぶと良いです。
ちなみに、枕の高さの平均は『9.76cm』だそうです!(参考:みるめも)
若干高いので、通常の枕より少し低くすると良いのかも。
STEP.3 枕を調整して寝てみる
最後に、計った高さで枕を調整して、実際に寝てみます。
実際に寝てみて、目線が真上よりも若干斜め前を向いていれば、理想的な高さだと言えます。

もし目線が前を向きすぎていたら高さが高いですし、斜め後ろに反り気味だったら高さが低いので微調整していきましょう。
調整する時は、1センチずつくらいで調整すると良いです。
横向き寝の場合

横向き寝の場合は、背骨から頭までのラインが真っすぐになってるのが理想ですので、実際に寝てみて、頭が曲がっていないかを確認しましょう。
もし頭が曲がっていたり、肩が潰れていたりすると、枕の高さが合っていない可能性があります。
横向き寝の場合は、多くは高さが低い可能性が高いので、枕の高さを高くしてみると良いです。
枕の高さ調整方法
高さ調整ができない枕だと、枕の高さを低くするのは難しいですが、高くすることはできます。
その方法は、バスタオルを枕の下に引くこと。

バスタオルを折りたたんで敷くことで、枕の高さを1~2センチほど高くできます。
1~2センチ変わるだけでも寝心地はかなり変わりますので、ぜひ試してみて下さい。
高さ調整ができるおすすめの枕
枕の理想的な高さはずっと変わるわけではなくて、体格の変化によって高さは変わります。
当然ですが、体が大きくなれば枕の高さは高くなりますし、小さくなれば枕の高さは低くなります。
なので、いくらベストな高さの枕を買ったとしても、しばらくすると高さが合わなくなったりしてしまうのです。
ですので、枕を購入する時には、高さ調整ができる枕を選ぶのがおすすめ。
僕が愛用しているのは、枕の高さを50通りで調整することができる『モットンの高反発枕』です。

6枚の高さ調整シートが入っているので、細かく高さ調整をすることができるんです。
しかも、首のカーブに沿った形になっているので、首の負担が少なくておすすめですよ。
またその他にも、枕選びには高さ以外にも、枕の素材や硬さも重要です。
枕の選び方を踏まえた上で、僕が実際に試した枕をランキングしてますので、参考にしてみて下さい。